2月のワークショップをふりかえって ペーパーテストと辞書指導

「幹の本に出しちゃったから、もう使えないから」と定期てテストの内容を公にする先生が、笑いながら以前おっしゃっていたのを思い出しました。今回のWSで紹介してくださったテストは、私は初めて目にするものでしたが、北原先生の教えどおりにやってきて良かった、と思えた瞬間でもありました。音読の扱い、教科書本文の扱い、初見のテキストメッセージ、普段から行なっている活動のライティングなど、北原先生の愛情いっぱいのテストでした。徹底的に授業でやっていることを、テスティングする。授業に立ち向かえば、積極的に参加すれば、テスト勉強もそう苦でなくなる内容でした。今回のペーパーテストを拝見し、daily basisで行う活動とは別に、どのようなcan doを設定して、指導して、テスティングしていくのか進めていかねばと思いました。

辞書指導に関しては、まず辞書の導入にとっても役に立つCD-ROM?をBenesseさんが提供してくださり、とてもありがたいです。これで多くの生徒と先生が救われると思います。希望される先生方いらっしゃいますか?すぐに送ってくださると思うので、手元になくて欲しかったらご連絡ください。
授業中の辞書利用については、ほぼ毎日のことなので、使っていらっしゃらない先生は、おそらく初見の英語がない状態で、教科書の後ろの方のページでことが済むレベルのタスクを日々処理させているのだと思います。北原先生の授業の特徴の一つとして、語法や知識を問う質問が非常に多いことがあげられます。しかし、それは音声によるやりとりであり、そういったところの力を「やりとり」の中で身につけさせるやり方だと思うのです。もちろん、テキストの内容そのものに対する発問もありますが、それだけでさらっと終わらないことで、生徒がみずから興味をもって調べることが日常化されています。生徒のアンテナがどんどん研ぎ澄まされていくのだと思います。私は、この日の辞書指導の時、じゃれマガの中に“the Great Lakes”が出てきたときに、「これはきっと名前を5つきいてくる。場合によっては英語で言える人、とかもあるかも」と予想して、すぐにその下にSuperior, Michigan, Huron, Erie, Ontario.と書いておきました。これは、北原先生の授業を見せてもらった時に、3年生の男子生徒が、北原先生が質問した直後というかほぼ同時に立って(タスクを終えたら立つ)いたのを2回ほど見かけていたからです。こうやって言葉に関して興味をもち、広げ、授業に参加する楽しさを感じる工夫は、辞書があって成り立ちます。

会の最後に質問コーナーがありました。教育改革を進めている方の例をとって、「どのように感じていらっしゃいますか。」と北原先生のお考えを聞ける質問をしてくれた先生がいらっしゃいました。大感謝です。北原先生がその質問に対して言っていた「もう元に戻っているよ」の一言にメッセージを感じました。改革そのものや方向性は間違っていなかったが、みんなができる改革を、持続可能な改革を、少しずつでも適当にでも続けるのが大事なんだ、というメッセージが含まれているような気がしました。

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